2016年12月22日木曜日

射水市議会12月定例会予算特別委員会での質問

 続いて、20日の予算特別委員会での質疑の概要です。

【問1】小杉社会福祉会館改修による複合施設について
(1)現新湊交流会館と旧新湊福祉会館の面積比率について
 旧新湊福祉会館は、大規模な施設であったが、現在の新湊交流会館は小規模な施設になっている。その面積比率は?
【答】旧新湊福祉会館の延床面積1,859.9㎡増築前の新湊交流会館の延床面積580.9㎡を足した延床面積は、2,440.8㎡である。旧新湊福祉会館は、老朽化等により、平成22年に解体し、一部の機能を新湊交流会館に移転し、増築(約150㎡)している。現在の新湊交流会館の延床面積は76.8㎡であり、旧新湊福祉会館と単純に面積を比較すると、面積比率は、約30.2%である。

(2)小杉社会福祉会館の改修前後の面積比率について
 改修前は2,641㎡、改修後は3,091㎡で面積比率は117%となるということか?
【答】改修後の小杉社会福祉会館は、現在の大集会室部分を2階建てにすることから延床面積は増えることとなる。単純に面積のみを比較すればそのとおりだが、改修後の小杉社会福祉会館には、周辺の公共施設の機能を集約し、複合化を図ることとしている。計画のとおり、生涯学習センターの機能を持たせることとなれば、面積比率は下回ると考えている。

(3)「公共施設の適正化」担当部の所見について
 今回の小杉社会福祉会館の改修について、ランニングコストの面も含め、どのように捉えているか?
【答】改修に伴い、面積については、単館で比較すれば増となるが、旧小杉幼稚園を除却し、生涯学習センター機能を複合化していければ、施設の機能を高めつつ延床面積の抑制を図ることが可能となり、「公共施設等総合管理計画」の方針に沿った必要な改修であると捉えている。また、本総合管理計画では、ランニングコスト抑制の取組として、複合化等を推進しつつ、再生可能エネルギーや省エネルギー設備の導入に努めていくことなどを示している。


【問2】経済団体の合併について
(1)射水商工会議所及び射水市商工会への補助金額は?

【答】商工団体への補助金は大きく分けて、中小企業相談所事業及び経営改善普及事業に関するものと商工業振興事業、地域活性化や観光等に関するものがある。平成28年度の射水商工会議所への補助金については、計1,184.5万円となっている。射水市商工会への補助金については、計3,099.5万円となっている(両団体合計4,284万円)。いずれも中小企業者及び小規模事業者の経営改善や商工業及び地域の振興に必要な事業であり、今後とも適切な補助金交付に努めていく。

(2)経済団体の合併に対する市のスタンスについて
 コンパクトな射水市に商工会議所と商工会が並立しているが、合併することにより効率的な事業展開や補助金等の削減が可能と考えるが、両者の合併について市の見解は?
【答】商工団体の合併については、平成27年度の事務事業評価(外部評価)にあるように、両会の設立の根拠法や組織基盤が異なることから、現状では事業の平準化が難しく、合併は将来的な課題と考えている。まずは、両会が連携して事業を実施し、一本化に向けた気運を高めていくことが必要であり、市としては、両会で組織する射水市商工協議会を支援することによって事業をシフトさせ、一体感の醸成を図りたいと考えている。今年度は、射水市商工協議会が実施する事業として、商品開発や販路開拓を目指す産学官金交流事業や、中小企業等や地域の活性化を目的とした中小企業等振興研究会事業の支援を行っており、今後とも両会の連携強化や効率的な商工業の振興に努めたい。


【問3】人事評価について
(1)評価結果の反映について

 毎年9月末頃に市HPに掲載されている「人事行政の運営等の状況について」という文書に「評価結果を勤勉手当の成績率や昇給等に反映させています」とあるが、各部局、各職階ごとの賃金反映の状況は?
 県は当初からそれを公開し、労使協議の材料としている。
 市当局が恣意的に配分しており、評価結果が不明なままで「公平・公正性、客観性、透明性、納得性」が担保されていなければ、逆に職員のインセンティブを削ぐだけではないか?
【答】本市の人事評価制度の一般職における流れを説明すると、まず所属課長が面談を通じ評価を行う。その後、1次調整として所属部長等が部内のバラツキを調整する。次に、2次調整として企画管理部長が調整し、最後に副市長が調整内容を確認することとしている。
 「人事評価結果がブラックボックスに入ったまま」とのご指摘であるが、評価結果については、これまでも所属長のフィードバック面談等を通じて職員に通知することとしている。また、評価結果の反映等に関する苦情相談の手続きも設けている。以上のことから、「公平・公正性、客観性、透明性、納得性」については、担保されているものと考えている。
なお、本年4月から地方公務員法の一部改正の施行に伴い、「人事評価を任用、給与、分限その他の人事管理の基礎として活用するものとする」とされ、人事評価の実施が義務付けられたことから、適時適切に対応していきたいと考えている。


※年明けには、インターネットで録画ビデオを見ることができるようになると思います。

射水市議会12月定例会一般質問

 射水市議会の12月定例会は、7日から21日の会期でした。
 私は、14日の一般質問と20日の予算特別委員会で質問しました。
 新しい議場での初の定例会、初の一問一答形式での一般質問で、非常に緊張しました。
 一般質問の概要は、以下のとおりです。

【問1】新庁舎の稼働に伴う機構改革について
(1)3庁舎体制の業務状況について
 長年の懸案事項だった統合庁舎が完成し、3庁舎体制がスタートしたが、以前と比較して行政効率は高まっているのか、また、これから期待できる効果は?
【答】行政効率の面では、これまで行政センターでは対応できない業務があった場合、お客様に庁舎を移動していただくこともあったが、新庁舎では、窓口部門を1階フロアに集中して配置するとともに、証明書発行窓口を新たに設け、住民票の写しや税証明などの証明書を1か所で発行できるようにしたことなどにより、お客様の利便性が向上したと考えている。また、業務の効率化の観点においても、職員が他部局に用務があった場合に庁舎間の移動時間が30分程度から10分程度に短縮され、大幅な業務の効率化が図られたと認識している。
 これから期待できる効果として、庁舎の集約により職員間の連携体制が強化されていると考えており、今後はこれまで以上に職員間の情報共有や連絡調整を密にして、創造的、意欲的な事業を打ち出し、本市がさらに魅力的な都市へと成長していけるよう取り組む。

(2)地区センターの取り扱い業務について
 大島地区以外に設置された地区センターで取り扱いできる業務は、以前の行政センターと比較して変動があるのか?
【答】地区センターで取り扱う窓口業務については、これまで行政センターで対応していた戸籍届や転出入といった異動系の窓口業務は取り扱わず、戸籍・住民票の写しなどの諸証明の発行業務や、子どもや障がい者に対する福祉医療費の請求書用紙の交付など、市民に身近な窓口業務を中心として行っている。地区センターに来られる市民の数は行政センター時代と比較して減少していることは認識しているところであり、地区センターの存在が市民に十分に周知されていないことが原因の一つと考えている。その対策として、旧庁舎前に地区センターへ誘導するための立て看板や、新庁舎の証明書発行窓口付近に各地区センターの所在をお知らせする文書を掲示し、周知を図っている。地区センターでは諸証明の発行を行っているので、市民の皆様には、最寄りの地区センターを積極的にご利用頂くようお願いする。

(3)企画管理部への人事課の配置について
 機構改革により、行革を担う人事課が企画管理部に配置されたが、行革と本来進めるべき政策との整合性は?
【答】人事課が所管している行財政改革の推進については、持続可能で健全な行財政基盤を維持しながら、魅力あるまちづくりに資する政策を推進するための財源や人材などの「資源」を生み出す手段として全庁挙げて取り組んでいるものである。人事課は人材の管理部門であり、本市の企画立案を統括する部局に配置することにより、政策を推進するに当たって弾力的な職員配置が可能となると考えている。


【問2】旧新湊庁舎跡地利用について
(1)市関係部署・機関の設置について
 射水市の主な観光資源は、新湊地区に集中していることから、担当課である港湾・観光課や観光協会事務局を旧新湊庁舎跡地に建設予定の複合施設に設置する考えはないか?
【答】新湊地区には、豊富な観光資源があると認識しているが、市内には他にも、魅力的な観光資源があることから、観光政策については、全市を俯瞰的に捕える必要があると考えている。旧新湊庁舎跡地の施設に観光担当課を配置した場合の事務効率の低下や全市的な観光政策の展開を考えると、あえて分散配置するメリットは少ないと考える。


【問3】自衛官募集のダイレクトメールについて
(1)個人情報提供の根拠法令について
 住民基本台帳を閲覧して取得した個人情報により、高校3年生に自衛官募集のダイレクトメールが届いたが、自衛隊への個人情報提供の根拠法令は?
【答】自衛隊法第97条第1項の「市長村長は、政令で定めるところにより、自衛官及び自衛官候補生の募集に関する事務の一部を行う」並びに同法施行令第120条の「防衛大臣は、自衛官又は自衛官候補生の募集に関し必要があると認めるときは、市町村長に対し、必要な報告又は資料の提出を求めることができる」という規定を根拠とし、住民基本台帳法第11条第1項に定める「国の機関は、法令で定める事務の遂行のために必要である場合には、市町村長に対し、氏名、生年月日、性別、及び住所を国の機関の職員で国の機関が指定する者に閲覧させることを請求することができる」規定に該当するので、閲覧請求に応じている。

(2)閲覧件数と実際に発送された件数の差について
 住民基本台帳の閲覧件数と実際の発送件数の差について伺う。差があるのなら、公平・平等に市民が対応されていないことについて、情報提供元としての所感は?
【答】今年度、自衛隊が閲覧した件数は912人分であり、そのうち584人にダイレクトメールを送付したと聞いている。申請した目的に使用する限り、取得した個人情報をどのように取り扱うかは、自衛隊の判断によるものであり、どのような基準で選別したかについては自衛隊側の問題であり、不公平や不平等となるものではないと認識している。


【問4】自民党改憲草案の緊急事態条項と自治体の防災体制について
(1)災害対策基本法等の現行法制について
 甚大な自然災害が起きた場合、現行法制(災害対策基本法、自衛隊法等)で足らざるところがあるか?
【答】本市では、大規模な災害に備え、災害対策基本法に基づく射水市地域防災計画に沿って、市、防災関係機関、事業者、住民、それぞれの役割を明確に定めるとともに、相互に有機的な関連をもって災害予防対策、災害応急対策、災害復旧・復興対策を実施することとしている。また、市民の生命や財産の保護のため、必要な応急対策の実施が市のみでは困難であり、自衛隊の活動が必要かつ効果的であると認められる場合、自衛隊法(第83条)に基づき、知事に対し派遣要請できる仕組みである。現段階では、現行法に基づき災害対応することとしている。

(2)自治体への介入が想定される国家緊急権について
 改憲草案における緊急事態条項では、災害時における自治体の現場指揮権が国にとって代わられることが想定されるが、これによる現場の判断や対応について伺う。
【答】これまでも大規模な災害が発生した場合、災害対策基本法に基づき、国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から保護するよう、国の責務、都道府県の責務、市町村の責務を果たすよう取り組むこととされている。このため、現場の判断や対応については、引き続き、射水市地域防災計画に沿って対応しなければならないと考えている。


※年明けには、インターネットで録画ビデオを見ることができるようになると思います。