2012年5月13日日曜日

市防災講演会を聴いてきました。

12日(土)午後1時からラポールで開催された、防災講演会に行ってきました。
 講師は、富大の奥村弘先生と、群馬大学の片田敏孝先生のお二人でした。
 それぞれの講演とも非常に勉強になり、防災に対する世界観を変えるような内容の濃いものでした。
 奥村先生の講義では、3.11を踏まえて想定される津波に対して、まともに物理的に防波堤を作ろうとすると(剛に対して剛で臨んでも)途方も無いことになるので、相手(津波)のエネルギーをそのまま利用して跳ね返す(柔よく剛を制す)システムを考案中とのことでした。(空間磁力メッキみたいだwww)
 まさに発想の転換!柔道のようなものと表現されていましたが、そういうことを思いつくこと自体が凄いな!と思いました。
 片田先生の講義では、防災技術論というより、防災に対する思想そのものについて深く考えさせられました。
 地球という大自然に対して、人間は自分で勝手に作った尺度の中だけでいろんなことを想定してしまうから、「想定外」だったなどとわけのわからないことを言ってしまう。考えてみれば、地球が形成されて、海や大陸が安定しはじめてからの時間は、宇宙的な時間の流れから見ればほんの一瞬なのかもしれない。
 そういうことから、「想定にとらわれるな」、「最善を尽くせ」、「率先避難者たれ」の3点を強調されていました。行政側も最善を尽くすべきですが、それだけを信用して頼るのではなく、「自分の身を守るために、個人個人も主体的に最善を尽くすべき」と言われていました。
 「津波てんでんこ」のような防災教育がいかに大切なのかを思い知らされるたいへん参考となった講義でした。

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